お役所企業会計の正体
下記を見てほしい、中央経済社企業会計2011年8月号目次である。
なにを感じるだろうか。
それはIFRSという英国主体の会計基準が、国際との冠をつけて強制されようとしている現実、その導入手法である。
IFRSはかれこれ10年ほど前から日本基準とは別立てで国内に存在を強めてきている大きな原理のパッケージである。
さらに、驚異を覚えるのが、日本国内での大規模経済活動の組織性ゆえだろうか、民衆が大企業のスタンスと自分の生活との直接のつながりを意識した深刻さを感じていないという点である。
会計基準は会社法により根拠づけられた法規である。民主主義の洗礼をうけたうえで導入され常に批判的に議論されなければいけないものだ。
政府そして、民衆双方から聞こえてきそうだが、難しいから民衆には無理というのは通らないのが民主主義である。市民は、日本という団体に参加し、個人としての幸福を実現することになっている。
日本の団体としての行為が、幸福につながるか見ないでどうして幸福が実現するというのか。
中央経済社には、悪いが、お役所(米国のぽち)の政策にそった有識者をチョイスして集約して発売しているとしか思えない。
役所は自身の行為が本格的に国民にばれ始めていることを自覚すべきだ。今後は、東大の威信など就活以外の場面でも逆に作用するだろう。
人間は、真の妥当性追求への学徒であり続けなければいけない。
企業会計2011年8月号
会計業務へのIT活用とリスク管理
SCOPE EYE
「学問のすすめ」――グローバル経理・財務人材の育成に向けて 谷口 宏
論壇
原価計算が発展するとはどういうことか――フランス的視点 大下丈平
特集 会計業務へのIT活用とリスク管理
企業活動の多角的展開や競争力維持などにおいてITはいまや欠かせないものとなっており、様々なITツールが開発され、利用されている。しかしながら、技術的に利用が難しかったり、セキュリティーの問題、またデータの利用法など実際有効に活用されていないといった問題も指摘されている。本特集では、クラウドやXBRLなどの動向を概観するとともに、IFRSがITに与える影響や得られたデータの活用方法について検討する。
企業におけるIT化の動向――日本企業のグローバル・オペレーションの必要性
中西 正
IFRSがITシステムに与えるインパクト
榊 正壽
XBRLの現状と実務利用における意義 和田芳明
クラウドのリスクと監査法人による保証報告書の活用 本木堅太郎
ITシステムから得たデータの分析・多角的利用
小池聖一・パウロ
特別インタビュー
鶯地隆継・国際会計基準審議会(IASB)新理事にきく
IFRS推進に向けたIASBの役割
シリーズ 調査レポート
IFRSの適用に関するアンケート結果の概要(2) 森田佳宏/岸 牧人
伊藤龍峰/片岡洋人
連載 グループ内再編における会社分割の会計・法務・税務(第3回・終)
会社分割の税務――100%親子会社間の無対価の資産移転を中心に 中村慎二/青柳良則
海外会計News&Topics
IFRS第13号「公正価値測定」――公正価値測定の単一のフレームワーク
鳥飼裕一
論文
米国企業にみる年金の会計方針転換の意味――時価会計への方向転換の要因の検討 今福愛志
ディスクロージャーの枠組み等のあり方について――公的規制と自主規制 久保幸年
金融危機後の会計監査のあり方――欧州委員会グリーン・ペーパーについての一考察 三神 明
製造現場の業績評価のための新しい統合指標の検討 王 志
時事解説
改訂「監査役監査基準」等の解説 上遠野恭啓
学会ルポ
日本監査研究学会第33回全国大会 猪熊浩子
Color Section
三角波
IFRSに関するSECのスタッフ・ペーパーの公表
アウトサイド
IFRSの「組み込み」唱える米SEC 小平龍四郎
会計時評
企業戦略のためのBSC 伊藤和憲
経理・財務最前線
企業内会計士の役割等について 齊藤 達
おさえておきたい世界のIFRS事情
カナダ 有限責任監査法人トーマツIFRSセンター・オブ・エクセレンス
投資家が見たIFRS 財務諸表はどう変わる?
包括利益の開示義務付けを歓迎 窪田真之
サロン・ド・クリティーク
組織間管理会計の研究動向(2) 大浦啓輔
ASBJ 企業会計基準委員会ニュース
相談室
〔会計実務〕 会計基準第24号適用における留意点と前期損益修正項目(その2)
木下徳明
〔法人税務〕 リースの会計処理と税務 佐久間裕幸
〔会社法務〕 まねきTV事件、ロクラクⅡ事件 上村哲史
書評
『コーポレート・レピュテーションの測定と管理』 櫻井通晴 著 古賀智敏
『地方自治体の業績監査』石川恵子 著 山本 清
編集室より
△企業のグローバル化やムダのない業務活動への対応として「業務の標準化」は経営課題の1つとなっています。この課題に対して、ITを活用することは、経営の効率化や競争力の向上、またコスト低減に役立ち、問題解決の1つのツールとなります。有効なIT活用のためには複雑なシステムへの理解とセキュリティー面の整備がポイントとなるでしょう。特集では、会計業務におけるITツールに焦点をあて、その活用とリスク管理について考察しました。
△特別インタビューでは、7月よりIASBの新理事に就任した鶯地隆継氏に、IFRS推進に向けた展望や、東京サテライトオフィスの果たす役割などについてお考えを伺いました。折りしも、さる6月3日に、ASBJとIASBより「東京合意」の達成状況が発表され、その中でも両者の協力関係をさらに深めるべきことが謳われています。IFRSとのコンバージェンスやアドプションに向けた取組みは、新たな局面を迎えることとなります。IASBにおける日本の存在感が、今後さらに高まることに期待したいところです。
△IFRSにおける特徴の一つに「公正価値」概念が挙げられます。資産負債アプローチを軸に、日本基準の「取得原価主義」からIFRSNの「時価主義」へのシフトは、IFRS適用における大きなトピックといえます。次号特集では、さる5月23日にIASBより公表されたIFRS13号「公正価値測定」を取り上げ、その概念や実務に与える影響を検討します。
◇企業会計2011年9月号のご案内
特集=新「公正価値測定」の実務インパクト
◇公正価値概念の展開とその論理 上野清貴
◇IFRS第13号「公正価値測定」の解説 丸岡 健
◇IFRS13号適用による金融商品会計への影響 宮治哲司
◇企業結合・資産の減損等における公正価値測定への影響 中川祐美・堀 洋彰
◇金融商品における公正価値の開示上の留意点 安達哲也
教育でもお役所実務指針の伝導事業者がいる
この点は、改めて記載します。
2011.07.22 Fri首相辞任政局を党内政局に利用する姑息な幹事長
首相辞任政局を党内政局に利用する姑息な幹事長: 植草一秀の『知られざる真実』 http://t.co/1kfq7Z0
植草一秀 先生
2011.07.22
Fri 首相辞任政局を党内政局に利用する姑息な幹事長
チキンゲームというのは、別々の車に乗った2人のプレイヤーが互いの車に向かって一直線に走行するゲームのことをいう。激突を避けるために先にハンドルを切ったプレイヤーはチキン(臆病者)と称され、屈辱を味わうことになる。
日米で、このチキンゲームが繰り広げられている。
日本では菅直人氏が首相退陣条件に、財確法を掲げた。財源確保のための特例法のことである。この特例法が成立しないと特例国債=赤字国債を発行することができない。国家財政の約半分を国債発行による収入で賄っている。赤字国債を発行できなければ、予算執行のための財源は枯渇し、公務員給与が払えなくなるなど、政府機能はマヒする。
必ず、どこかの時点でこの法律を成立させなければならないことははっきりしている。法律が成立せずに、政府機能マヒの状況に陥れば、大混乱に至ることは明白である。それを知りながら、菅直人氏と与野党がチキンゲームを展開している。
米国では政府債務上限を定めた法律がある。政府債務の増加に歯止めをかけるために、債務上限を法律で定めている。8月2日までに政府債務上限を引き上げなければ、新規の国債発行ができなくなり、やはり、政府機能がマヒすることになる。
現在、米国では民主党が上院過半数を握っているが、下院では共和党が過半数を占めている。下院共和党はオバマ政権に対して強硬な姿勢を示しており、増税をせずに財政赤字を大幅に削減するとの共和党の主張を大統領が呑まない限り、債務上限引き上げに応じないとの姿勢を示している。
債務上限引上げ法案が成立しなければ、格付け機関は米国国債の格付けを大幅に引き下げることを示唆しており、米国発で世界の金融市場に激震が走ることは明らかだ。米国でもこの問題の破裂に向けて、チキンゲームが展開されている。
日本では、菅直人氏が辞任三条件を提示した。①第2次補正予算、②財確法、③再生可能エネルギー特措法、の三つが成立したら、「一定のめど」がついたことになると発言した。常識で考えれば、この三条件が整えば首相を辞めるということになる。
しかし、この菅直人氏はウソつきで、ペテン師であるから、慎重に交渉を進めなければならない。ペテン師でウソつきの首相が存在することは日本の恥であり、国民の最大不幸だが、愚かな民主党議員が菅直人氏を代表に選出してしまった以上、これが現実である。
過去2回の代表選で菅直人氏に投票し、いま、菅直人氏退陣を求める民主党議員はおのれの不明を恥じるべきである。
三つの条件のうち、補正予算はすでに衆議院を通過した。予算には衆議院の優越があるから、これで一段落である。
エネルギー法案については、問題が多くある。それでも、これを盾に菅直人氏がごねるようであるなら、とりあえず、どのような形でも法律を成立させてしまえばよい。菅氏が辞任した後で、しかるべく法律を修正すればよいと思われる。
鍵を握るのは財確法である。これが通らなければ、大混乱が生じることは明白である。菅直人氏が辞めることを確約しないために、この法律が成立しないということになれば、批判は確実に菅直人氏に向かう。菅直人氏が日本全体を大混乱に陥れて、その批判の矛先をすべて自分が引き受けながら、なおかつ総理の椅子にしがみつくというのであれば別だが、さすがにその選択は菅直人氏にもできないはずだ。
そのようなことをすれば、菅直人氏が暗殺されるなど、菅直人氏の生命の危険も浮上しかねない。
つまり、この財確法成立と菅直人氏辞任を確実に取引すべきなのだ。菅直人氏の居座りが日本の国政全体の停滞、遅滞、混迷の原因になっている。国政は事実上の機能マヒの状況に陥っている。
菅直人氏の早期辞任の必要性については、与野党が一致するところとなっているわけで、そうであるなら、この財確法の成立と引き換えに首相を辞任する確約を取るべきである。
ただし、口約束では不十分である。公正証書を作成し、公証人にその証書を提出しておく必要がある。菅直人氏の書名、捺印をした契約書を交わすべきである。
ところが、この政局を政局に利用しようとしている勢力がいる。民主党が昨年9月の総選挙で提示したマニフェストを撤回しない限り、財確法の成立に同意しないと発言する勢力である。
自公両党がこの主張を示すのは、自公両党の党利党略としては理解できる。こうした危機に乗じて、自己の政党の利益増進を図ることは、感心できることではないが、日本の政党の常だからだ。
問題は、民主党執行部がこの政局を党内政局に利用していることだ。自公両党の主張をてこに、党内政局にこれを利用しようとの思惑が透けて見える。
民主党内部には、本来の民主党公約を重視する勢力とこれを否定しようとする二つの勢力がせめぎ合っている。現在の執行部は本来の民主党公約を否定しようとしている勢力である。私は前者を「民主党正統」、後者を「民主党悪党」と呼んでいるが、岡田克也氏などを中心とする民主党悪党は、この政局を利用して、民主党の本来の公約をせん滅しようと画策しているのだ。
これは、許されない行為である。民主党が2009年8月総選挙での政権公約を根本から変更するには、大がかりな党内論議が必要である。いま、この危急の局面で、そのような作業を実行する余裕はない。
自公両党が、菅直人氏が財確法が成立すれば辞任することを明確にしながら、なおかつ、民主党マニフェストを変更しない限り、財確法成立に協力しないと主張するなら、その主張を放置すればよいだけである。
この場合に、財確法が成立せずに大混乱が生じる場合、批判の矛先は自公両党に向かうことになる。民主党は財確法が成立しない理由を明確に国民に説明する必要がある。
私たちが目を凝らして真実を見極めなければならないのは、この政局混乱を、岡田克也氏を中心とする民主党の現執行部が党内政局に利用しようとしていることである。このような自己中心主義行動、民主党を支持してきた主権者国民に対する背信行為を許してはならない。
民主党執行部は菅直人氏と交渉し、財確法成立は菅直人氏の辞任確約との交換条件になることを明確にするべきである。このことを明確にしたうえで、自公両党に対して、財確法成立を交渉するべきである。
菅直人氏辞任の確約を得ながら、なおかつ自公両党がマニフェスト変更などとごねるなら、そのような自公両党は放置すればよい。財確法が成立しない責任は自公両党の過剰な自己主張によることが明白になるからだ。
私たちが監視しなければならない対象は、政局を党内政局に利用しようとしている岡田克也氏を中心とする民主党現執行部である。この点を間違えないようにしなければならない。
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